NFTアートとは、ブロックチェーン技術によって「唯一無二のデジタルアート」として
価値を持たせた新しいアートの形です。
近年では、有名アーティストの作品が数億円で取引されるなど大きな注目を集めています。
この記事では、NFTアートの仕組みや特徴、売買方法や稼ぎ方まで、
初心者の方にもわかりやすく解説します。
将来的に注目される分野だからこそ、今のうちに基礎を押さえておきましょう！
NFTアートとは？
NFTアートとは、「Non-Fungible Token（非代替性トークン）」の
技術を使ったデジタルアートのこと。
簡単に言うと、ブロックチェーン技術を使って
「この作品は唯一無二のもので、あなたが所有している」と証明できるアート作品です。
通常の画像ファイルはコピー＆ペーストで簡単に複製できてしまいます。
ですが、NFTアートはブロックチェーン上に記録されるため、
誰がそのオリジナルを持っているかが明確で、偽物が出回る心配がありません。
これにより、有名アーティストのNFTアートが数千万円で取引されることもあり、
将来的な価値上昇を期待する投資家も増えています。
NFTアートの特徴
NFTアートはデジタルアートに革命をもたらした存在です。
その魅力を4つの特徴に分けて詳しく見てみましょう。
唯一性
NFTアートは「世界に一つだけ」という特別感が最大の特徴です。
ブロックチェーン技術のおかげで、各NFTには固有のデジタル署名が付与され、
複製や偽造ができません。
例えば、普通の画像は簡単にコピーできますが、
NFTアートなら「これがオリジナル」と証明されるのです。
2021年にアーティストBeepleの作品「EVERYDAYS」が約75億円で落札されたとき、
その唯一性が大きな話題になりました。
同じ画像をネットで見ても、NFTとしての「本物」はただ一つだけです。
売買が可能
NFTアートは自由に取引できるデジタル資産です。
OpenSeaやRaribleのようなマーケットプレイスで、誰でも簡単に購入したり売却したりできます。
暗号通貨（主にイーサリアム）を使って取引され、
物理的なアートのようにオークション形式で高値がつくことも。
所有権がブロックチェーンに記録されるので、安心して売買を楽しめます。
「CryptoPunks」というピクセルアートのNFTは、最初は無料で配られたのに、
今では1つ数千万円で取引される人気ぶりです。
取引はスマートコントラクトによって管理されるため、仲介者なしで安全に行えます。
収益化のチャンス
NFTアートはクリエイターにとって新しい収入源になります。
NFTアートを売るだけでなく、転売されるたびに
作者にロイヤリティ（例えば5〜10％）が入る仕組みが一般的です。
自分で作った作品が何度も取引されれば、継続的な収入に繋がります。
また、ファンから直接サポートを受けられるので、中間業者なしで収益化が可能です。
ある無名アーティストが描いたNFTが1万円で売れ、その後10万円で転売されたら、
作者にまた数千円が入る。
こんな風に、作品が注目されればするほどチャンスが広がります。
分散型管理
NFTは中央管理者がいない、自由で透明なシステムです。
NFTはブロックチェーン（例えばイーサリアム）で管理されるため、
特定の企業や政府がデータを握るわけじゃありません。
誰でも取引履歴を確認でき、改ざんもできず、
所有権や売買の情報が分散されて記録されるので、信頼性が高いのも特徴です。
NFTマーケットプレイスで購入したアートは、プラットフォームがなくなっても
ブロックチェーン上にデータが残るので自分の所有権が消える心配がありません。
有名なNFTアートの例
Beepleの「Everydays: The First 5000 Days」
デジタルアーティストBeeple（本名：Mike Winkelmann）が
5000日間にわたり毎日制作したデジタルアートを1つにまとめた作品。
2021年にクリスティーズのオークションで約6930万ドル（約75億円）で落札され、
NFTアートの価値を世界に知らしめました。
CryptoPunks
24×24ピクセルのドット絵キャラクターシリーズで、2017年にLarva Labsが発表しました。
最初に無料で配布されたものの、その後NFT市場の成長とともに希少性が高まり、
現在では数百万ドルで取引されるものもあります。
Bored Ape Yacht Club（BAYC）
ユニークな猿のイラストを基にしたNFTコレクションで、
所有者には限定イベントや特典が付与される特典付きNFTの代表例です。
スティーブ・アオキやエミネムなどの著名人が購入したことでも話題になりました。
Pakの「The Merge」
NFTアート史上最高額の約9100万ドルで売却された作品。
複数のバイヤーが購入したユニークな販売形式を採用し、NFTアートの新たな可能性を示しました。
NFTアートで稼ぐ方法
NFTアートは、クリエイターや投資家にとってお金を稼ぐチャンスが広がる新しい分野です。
ここでは、NFTアートで稼ぐ4つの方法を詳しく見ていきましょう。
オリジナル作品を販売
自身のオリジナルデジタルアートをNFTとして販売することで、
作品の価値が高まれば大きな利益を得ることができます。
デジタルイラスト、音楽、動画など、自分のクリエイティブな作品を
NFT化してマーケットプレイス（例えばOpenSeaやRarible）で販売します。
初期費用はガス代（手数料）くらいで、特別なスキルがなくても始められるのが魅力。
作品が売れた後も、転売時にロイヤリティ（5〜10％程度）が
得られる設定にすれば継続的な収入も狙えます。
実際に、無名のイラストレーターが描いたユニークなキャラクターデザインを
NFTにして1万円で販売し、SNSで宣伝したらファンが買ってくれ、
さらにその作品が50万円で転売されたとき、数万円のロイヤリティが入ったなんてケースも。
特に、ストーリー性やコンセプトがある作品は人気が出やすいです。
転売（フリップ）
NFTコレクションの一部を安価で購入し、
価値が上がったタイミングで売却することで利益を得る方法です。
NFT市場で値上がりしそうな作品を見極め、安いうちに購入して
価値が上がったタイミングで売却する「フリッピング」。
トレンドや人気アーティストの動向をチェックする目利きが重要です。
ただし、市場が変動しやすいのでリスクもあります。
「Bored Ape Yacht Club」のNFTが初期に約3万円で買えた頃に手に入れて、
数ヶ月後に数百万円で売った人が続出しました。
TwitterやDiscordでコミュニティの盛り上がりをチェックすると、値上がり候補を見つけやすいです。
コラボレーション
他のアーティストやブランドとコラボしてNFT作品を制作することで、
異なるファン層にアプローチし、相乗効果で価値を高めることができます。
自分のスキルと他人の強みをかけ合わせれば、より魅力的な作品が生まれ、注目度もアップします。
またアーティスト同士でコラボしたり、
有名インフルエンサーと組んでファンを巻き込むこともできます。
企業や有名人とのコラボNFTは特に注目を集めやすく、
コラボならではの希少性が価値を高めるでしょう。
限定コレクションの販売
特定のテーマやコンセプトに基づいたシリーズもののNFTを制作し、
希少性や付加価値を加えることで高額販売が可能になります。
「100個限定」「10個しかない」といったコレクションを作って販売すると
数が少ないほどファンの「欲しい！」という気持ちが高まり、
高値で取引される可能性が上がります。
NFTアートの作り方と販売方法
NFTアートを作って売るのは、実はそんなに難しくありません。
ここでは、そのプロセスを5つのステップに分けて丁寧に説明します。
デジタルアートを制作
まずは売るためのデジタル作品を作ります。
イラスト、写真、音楽、動画、3Dモデルなど、どんな形式でもOK。
例えば、iPadでProcreateを使って絵を描いたり、GarageBandで音楽を作ったり、
特別なソフトがなくても、スマホの無料アプリで十分始められます。
ユニークなデザインやテーマ性があると、注目されやすいです。
NFTマーケットプレイスに登録
NFTを売るためのプラットフォームを選んでアカウントを作りましょう。
OpenSea、Rarible、Foundationなどのマーケットプレイスが人気です。
サイトにアクセスして「Sign Up」からメールアドレスやSNSアカウントで登録します。
プロフィールに名前や自己紹介を入れて、あなたのブランドをアピールしましょう。
OpenSeaは手数料が安く初心者向けなので、最初におすすめです。
ウォレットを作成し、仮想通貨を準備
NFTを扱うにはデジタル財布と仮想通貨が必要です。
MetaMaskやTrust Walletなどのウォレットアプリをインストール。
ブラウザ拡張機能やスマホアプリで簡単に作れます。
次に、取引で使う仮想通貨（主にイーサリアム/ETH）を準備。
CoinbaseやBinanceで日本円をETHに交換して、ウォレットに送金します。
アート作品をNFT化（ミント）して販売
作品をブロックチェーンに登録してNFTに変え、売り出します。
マーケットプレイスで「Create」または「Mint」を選び、
作品ファイル（JPEG、MP4など）をアップロード。
タイトルや説明を入力し、ロイヤリティ（転売時の収益率、例えば10％）を設定します。
ミントにはガス代がかかるので、ウォレットにETHが入っていることを確認。
完了したら価格を設定（固定価格かオークション）して販売開始です。
購入者との取引を行い、収益を得る
誰かがあなたのNFTを買うと、ETHがウォレットに自動入金されます。
マーケットプレイスの手数料（例えばOpenSeaは2.5％）が引かれた額が手元に残ります。
そのETHを取引所で日本円に換金するか、
次の作品作りに再投資するかはあなた次第です。
転売されればロイヤリティも入ります。
